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坪単価は50万円~65万円。ZEHとしては良心的!
ブラーボゼネクトの坪単価は40万円~55万円と言われています。
まずはこの坪単価で40坪の家を建てると仮定し建築費を計算してみます。
- 40万円×40坪=1600万円。
- 55万円×40坪=2200万円。
上記の価格に付帯工事費と諸費用を合わせた400万円をプラスし総額を出してみます。
総額:2000万円~2600万円です。
総額から実質の坪単価を計算してみますと50万円~65万円となりました。
ローコスト住宅を得意としているアイダ設計の割にこの坪単価は少し高いと感じる方がいらっしゃるかもしれませんね。
ZEH仕様の家は高気密・高断熱である事は勿論ですが太陽光発電システム等創エネルギー設備が必須です。
エネルギーがどう使われているかを見える化出来るHEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)という管理システムも欠かせません。
その為設備費が掛かってしまいZEH仕様の家は建築費が高額になりがちなのです。
大手住宅メーカーですとZEH仕様と言うだけでグンと価格が上がり1坪あたり80万円~100万円すると言われています。
そう考えるとアイダ設計のブラーボゼネクトは大変良心的な価格設定です。
ZEHの家を建てたい場合、ブラーボゼネクトを候補に入れても良いなと感じました。
人・家・環境・お金の4つの健康に配慮
今や地球の温暖化は加速し日本の夏は室内でも熱中症による死亡事故を起こす程厳しくなっています。
平成27年度の厚生労働省による調査では熱中症死亡事故の約8割以上が住居内で起っていた事を浮き彫りにしました。
そして真冬の住宅内では20℃以上の急激な温度差があるとヒートショックを起こすリスクが高いと言われています。
これらの問題を解決するには家の断熱・気密性能を上げ室内の温度を均一にする事が大切です。
ブラーボゼネクトでは高性能の断熱材を使用し天井・壁・基礎部分を全て魔法瓶のように包む事で高気密・高断熱な家を実現しています。
数値的な目標としては次世代省エネ基準・北海道レベル(HEAT20・G2レベル)の指標である「UA値0.46以下」を目指しています。
※UA値とは?:
外皮平均熱貫流率の事で値が小さい程熱が逃げにくく省エネ性能が高い事を意味しています。
そして自然の風や光を上手く取り入れる事で体に優しく無駄な光熱費を節約する事にも配慮。
家の健康に対する配慮は壁の内部に結露させない工夫として硬質ウレタンフォームを使用したオリジナルの断熱パネルを採用しています。
このように住む人が末永く健康であるために様々な配慮をしているブラーボゼネクト。
建築費が少しお高めですがその価値は十分に有る商品だと感じました。
エアコン一台でもいけるかも!断熱性能を高評価する声多し
実際にアイダ設計のZEH商品ブラーボゼネクトで新築された方の評判を調べてみました。
良い評判
- エアコン一台で家中の温度が一定になり快適に過ごせている。
- 憧れのリビング階段もゼネクトの断熱性能のお蔭で快適。
- 冷暖房費が極僅かで済むので真夏や真冬のペットのお留守番も安心してさせられるようになった。
- ブラーボゼネクトのモデルハウスの心地よさに感動し契約を決めた。
と、この様な感じで概ね良い評判が多いです。
ブラーボゼネクトの場合、建築費がお高目なので安さを評価する声は少ないと感じます。
それよりも断熱性能やエアコンの効き等、室内の快適さに満足される方が多い印象を受けました。
個人的にはペットのお留守番時の心配が無い事が羨ましいです。
イマイチな評判
- 高気密高断熱の家に憧れ予算に収まるゼネクトで建てたが性能的にはやっぱり一条工務店には叶わないと思う。
断熱性能の数値については物足らないと感じる方がこの様な評価をされています。
一条工務店のZEH対応プランのi-smart/i-cubeのUA値はなんと0.25とぶっちぎりの数値をたたき出しています。
この数値を見てしまうとどんな住宅メーカーでも見劣りしてしまいますよね。
因みに一条工務店の坪単価の相場は65万円~70万円前後。
ZEHに関心がある方は予算と数値のバランスで悩まれる事が分かりました。
個人的には寒冷地でなければブラーボゼネクトの断熱性能で十分だと思います。
家にどの程度の断熱性能を求めるかは建築予定地の気候等も配慮し決めると良さそうです。
ブラーボゼネクト:ここがイイ!1つ目 )ZEHに宿泊体験できる
家の住み心地はモデルハウスや住宅見学会等で確かめる事が多いですよね。
でもたった30分や1時間程度の滞在ではなかなか家の使い勝手や住み心地は実感できないと思います。
アイダ設計のブラーボゼネクトは宿泊体験可能なモデルハウスが茨城県水戸市に2018年9月にオープンしました。
出典:PR TIMES 公式サイト 『BRAVO ZNEXT(ブラーボ・ゼネクト)』+『IoT』水戸モデルハウス
このモデルハウスは今話題のIOTも体験できる最新型の住宅です。
スマホと家の中の機器を繋げた便利で近未来的な生活をより身近に感じる事が出来ます。
間取りは建築面積33坪ちょっとのコンパクトな2LDK。
将来的に子供部屋を2つに分けられるので4人家族にピッタリの家です。
シューズクロークや玄関から直行できるスタディースペース等ファミリーに嬉しい工夫が満載です。
実際に宿泊体験された方の評判も良いようですよ。
宿泊体験の予約がネットから気軽にできるのもイイですね。
泊まり込みなら心置きなくモデルハウスの内部を見る事が出来ますし具体的な生活のイメージを掴めるのでお勧めです。
ZEHに興味がある方は冬休みや夏休みに家族旅行気分で宿泊体験されてみてはいかがでしょうか。
ブラーボゼネクト:ここがイイ!2つ目 )風通しを考えた工夫
高気密高断熱の家はその性能を維持するのに極力窓を開けないようにと指示する住宅メーカーも有りますね。
昔お隣さんの家が北欧の輸入住宅だったのですがそのお宅の奥さんが「夏に窓を開けられないのがイヤ」と仰っていたのを思い出しました。
個人的には気候の良い時には窓を開けっぱなしにして体に優しい涼しさを体感したいので窓の開放は必須です。
その為高気密高断熱の家にイマイチ親しみが持てないでいました。
ブラーボゼネクトでは高気密・高断熱に加え自然の風と光を上手く活用する工夫を取り入れている所がとてもイイなと感じます。
こちらはブラーボゼネクトの参考間取り。
風の通り道を作るよう窓を配置し効率的に風を取り込む縦滑り窓を採用しています。
出典:アイダ設計 公式サイト ブラーボゼネクト 自然の風を取り入れる窓
家の庇を深くする事で真夏の強烈な直射日光を和らげる工夫もしています。
室内の建具にも風通しに配慮した工夫が。
このドアは欄間部分が開閉できます。
出典:アイダ設計 公式サイト ブラーボゼネクト 空気を循環させる工夫
ドアを閉めていても欄間を開ける事で室内の温度を均一に保つ事に役立ちます。
エアコンの冷気・暖気を上手く家中に回す事が出来るので真冬や真夏には大活躍しそうですね。
この様にブラーボゼネクトはちょっとした工夫をいくつも積み重ね省エネで体に優しい住宅を目指している所に好感が持てました。
ブラーボゼネクト:ここがイイ!3つ目 )家の性能を認められている
現在地球温暖化が急速に進み環境問題に取り組む事は急務となって居ます。
日本政府はその対策として2020年までに新築される注文住宅などで過半数がZEHにする事を2016年5月閣議で決定しました。
しかしなかなか国の思惑通りにZEHが浸透していない気もします。
環境問題に関心が有っても素人では具体的にどのような家がZEHなのかイマイチピンときません。
アイダ設計のブラーボゼネクトは建築物省エネルギー性能表示制度BELS(ベルス)で家の性能表示をしています。
出典:アイダ設計 公式サイト ブラーボゼネクト BELS(ベルス)で家の性能表示
※ベルスとは?:
一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が行う表示制度。
新築・既存の建物に対し一次エネルギーの消費量を基に第三者機関が客観的に審査し認証しています。
★の数でその建物の省エネ性能を表し最高ランクに認証された建物は5つ星が付きます。
平成29年にはBELS評価においてZEH基準を満たす住宅にはZEHマークが付けられるようになりました。
この様な第三者機関に家の性能を認められると信頼感が違いますよね。
またアイダ設計はハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーを2017年に「エコハウス」で。
2018年には「ブラーボゼネクト」で2年連続受賞をしています。
※ハウスオブザイヤーインエナジーとは?:
一般社団法人日本地域開発センターが主催する省エネ住宅の表彰制度。
建物の躯体と設備機器をセットとしてとらえ省エネルギー性能に優れた住宅を選定し表彰しています。
これからの時代はZEHである事が住宅のスタンダードになると言われています。
その為省エネに関する受賞歴や性能表示は建物の大きな付加価値になると感じます。
もし住み替え等で家を売却する事になってもBELSやZEHの表示があると査定が有利になると言われています。
資産価値が高い住宅は受け継ぐ子孫にも喜ばれそうでとてもイイなと感じました。
北側と西側の窓を出来るだけ小さくするのが成功のポイント
高気密高断熱の家で窓は重要なポイントです。
その理由は熱損失率が大きい箇所が窓だからです。
こちらの宿泊体験できるモデルハウスの間取り図をご覧ください。
1Fの間取り。
出典:アイダ設計 公式サイト 【宿泊体験開催場所】アイダ設計 水戸モデル店敷地内 『BRAVO ZNEXTモデルハウス』間取り図1F
ブラーボゼネクトの参考プラン集ではUA値0.39 BELSの等級は最高の5つ星が付けられています。
1Fは南側の吐き出し窓以外に大きな窓は見当たりません。
通風・採光の為北と西の窓は小さめの物が取り付けられている事が分かります。
2Fの間取り。
出典:アイダ設計 公式サイト 【宿泊体験開催場所】アイダ設計 水戸モデル店敷地内 『BRAVO ZNEXTモデルハウス』間取り図2F
子供部屋はセパレートして使う時の為に北側にも大きめの窓が取り付けられています。
北側の窓は一日を通して安定した光が入るので明るさを確保する事が可能です。
暑くなりがちな2Fの東南側の主寝室には南側に大きな吐き出し窓が有ります。
しかし手前に屋根付きのバルコニーが有るので真夏の強烈な日光が部屋に入る事が無く快適に過ごせます。
通風と明るさの確保の為、東側にもわりと大きな窓が設置されています。
窓のサイズと配置は敷地や道路の関係でなかなかセオリー通りには出来ないかもしれません。
ブラーボゼネクトのプラン集にはUA値の他に年間の光熱費や水道代のシュミレーションが記載されています。
ZEHに適した間取りがどんな物かが何となく分かるので参考にすると良いなと思いました。
【まとめ】光熱費を年間30~50万円節約できる家。これからは「蓄電」も!?
アイダ設計のブラーボゼネクトは実質の坪単価が50万円~65万円とブラーボシリーズの中ではミドルクラスの商品です。
UA値0.46以下を目指した高気密・高断熱の構造体に太陽光発電システムを搭載。
プレミアムエコキュート等の省エネ設備を標準装備し消費エネルギーを簡易HEMSでしっかり管理します。
参考プラン集に掲載されている間取りに一般的な住宅とゼネクトとの光熱費・水道代のシュミレーションが記載されています。
プランによってまちまちですが大体年間30万円~50万円前後節約できるという驚異のデータに心が躍ります。
(※この金額はあくまでもプラン集に掲載されていた間取り通りに建築した場合の試算です。)
これからの住宅の主流となるよう日本政府もZEHを推進しています。
ですが初期費用が高額になりがちだからか世の中になかなか浸透していない印象を受けます。
アイダ設計のブラーボゼネクトも大変良い商品であるにもかかわらず販売実績は伸び悩んでいるようです。
2019年度の普及目標が30%、2020年には約50%が目標ですが、2018年度の販売実績はわずか3%です。
(※アイダ設計ブラーボゼネクトのデータより)
2020年の普及目標まではかなり差が有るように感じます。
このギャップを今後どう埋めていくのかが今後の課題ですね。
電力の買取価格の下落が予想されている為、エネルギーの自給自足化が求められています。
創エネシステムだけではなく蓄電池や電気自動車等の作った電気を蓄えるシステムの標準装備が必須になりそう。
これからブラーボゼネクトがどのように変化していくのか楽しみですね。